ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換③ 数式と4つの前提 

ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換③ 数式と4つの前提 

こんにちは、狂右衛門(くるえもん)です。 前回、フーリエ変換の得意技は「連続的な信号を離散的な周波数成分に分解することで、時間領域の信号から周波数領域に変換」すること、またディジタル信号の周波数特性を解析し、特定の周波数成分のフィルタリングや圧縮などの処理が可能になるとお伝えしました。 今日は離散フーリエ変換の数式と前提知識についてお伝えします。 離散フーリエ変換の数式 離散フーリエ変換の数式はこ […]

ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換② フーリエ変換とは?

ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換② フーリエ変換とは?

フーリエ変換とは? フーリエ変換は、信号処理や画像処理、音声解析など多岐にわたる分野で使用される数学的手法で、主に連続フーリエ変換と離散フーリエ変換の二種類があります。連続フーリエ変換は、非周期的なアナログ信号を周波数成分に分解するのに用いられ、離散フーリエ変換(DFT)はデジタル信号の周波数解析に適しています。さらに、計算効率を高めた高速フーリエ変換(FFT)も広く利用されており、リアルタイムで […]

ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換① アナログ信号とディジタル信号

ディジタル信号処理~高校数学で理解する離散フーリエ変換① アナログ信号とディジタル信号

 今季節は鬱陶しい梅雨の真っただ中。でも雨上がりの晴れた空に美しい虹がかかっているのを見つけたら、ちょっとうれしく感じます。 アナログ信号とは何か さてここで、虹について簡単なクイズです。 この写真の虹の色は全部で何色ですか、と問われたらどう答えますか? レインボーカラーの7色? もし私の小6の息子がそう答えたなら、「うん。でも実際には虹の色はきれいに分かれておらず、連続的に変化してるんだよ、アナ […]

BGR(Band Gap Reference)(5)

BGR(Band Gap Reference)(5)

前回はとトランジスタのオフセット電圧が引き起こす問題について紹介しました。 今日は、その対策について触れたいと思います。 トランジスタのオフセット電圧対策 オフセット電圧のためループが誤った動作点に収束し、BGR電圧が起動できなくなることを防止するためには、スタートアップ回路が必要になります。 スタートアップ回路はBGR電圧(VBGR)を監視していて、電圧が低いと(つまり、起動できていないと)何ら […]

BGR (Band Gap Reference) (4)

BGR (Band Gap Reference) (4)

今日はトランジスタのオフセットが引き起こす問題について紹介したいと思います。 回路のバラツキは不可避 物を作るときには必ず製造上のバラツキが発生します。 (コピーすれば同じものが2つ出来ますが、これはデジタル化しているから同じといえるのであって、この世にまったく同じものはないと思っています) バラツキは回路の特性を大きく変えますが、差動増幅器で特に気をつけないといけないのは入力段トランジスタに発生 […]

システムLSI(SoC) の直面するクライシス

システムLSI(SoC) の直面するクライシス

3つの技術クライシス システムLSI(SoC)に搭載するトランジスタの集積度を上げる(トランジスタを小さくし、たくさん並べる)ほどLSIの演算性能は上がるのですが、同時に「電力」「複雑さ」「配線」の3つの主要な技術的課題に直面します。各クライシスに対する原因、課題、対策について簡単にまとめました。 電力クライシス 電力クライシスとは消費電力と性能のバランスの問題です。システムLSIのトランジスタを […]

スケーリング則/ムーアの法則

スケーリング則/ムーアの法則

システムLSI(SoC: System on a Chip)は、約3年ごとに0.7倍のペースで微細化が進んでいます。この微細化のトレンドのことは、スケーリング則やムーアの法則、またはデナードの法則とも呼ばれています。 スケーリング則では0.7倍のスケールダウンにより単位面積あたりの集積密度が2倍になり、同一電圧で1.7倍高速化し、消費電力が半分になる性能向上が図られます。スケーリング則と素子構造お […]

BGR (Band Gap Reference) (3)

BGR (Band Gap Reference) (3)

BGR(2) からの続きです。今日はBGR(Band Gap Reference)をその周辺回路も含めて紹介します。図1にBGR回路の基準部とアンプ部を示します。 基準部は前回のBLOGで使ったものと同じで、アンプ部はVaとVbが等しくなるようにVBGRを制御します。 BGRの基準部の電位V1,Vbが約0.8VでGNDに近いので、電流源のスペースを確保しやすいPchを入力段を使うことが多いです。 […]

BGR (Band Gap Reference) (2)

BGR (Band Gap Reference) (2)

今日は引き続きBGR(Band Gap Reference)を紹介したいと思います。 図1は前回のBGRの基本部分に抵抗R1,R2を追加したものです。VBGR電圧を変化させると、右のグラフのようにVa,Vbが動きます。前回はVa,Vbに電流源を印加しましたが、今回は簡易的に抵抗を使いました。 右のグラフのVaとVbが等しくなるようにVBGRを制御します。 制御には電圧制御電流源G0を使います。(電 […]

BGR(Band Gap Reference) (1)

BGR(Band Gap Reference) (1)

今日は電源などに広く使われているBGR(Band Gap Reference)について今回は触れてみたいと思います。 BGRとはなにか? Band Gapと言われても、Bandとは? 何と何のGap?などの疑問が出てきますが、その辺りの歴史は良く知りません。ただ、Referenceと言うことから”基準“であることに間違いはないです。 基準電圧を作るには電源電圧を使う(抵抗で分圧して欲しい電圧を作る […]