反射(4)

反射(4)

高周波の回路設計を行っていると、Sパラメータに必ず出会います。なぜSパラメータと出会わないといけないかと言うと、集中定数では扱えなくなってしまったからです。 Sパラメータ(Sパラ)とは 前回の様に高周波信号は反射を起こします。進行していくものと反射に依って逆方向に進むものとが有り、これらの表現の一つの方法がSパラメータです。 図 1の様に回路網に対して左から入力される信号と出て行く信号、また右側に […]

反射 (2)

反射 (2)

今回も“反射”について話をしてみたいと思います。 終端抵抗についてのこれまでの認識 終端抵抗をOpenにしても波形のひずみが出ないことに驚きました。もちろん終端抵抗が特性インピーダンスと整合していないので、思いっきり反射はするのですが、終端抵抗の両端、つまりVoutの波形は歪んでいません。 今までの理解は「終端抵抗で最初の反射が発生するので、この箇所の整合は一番重要でここさえ抑えておけば、後は少し […]

反射 (1)

反射 (1)

今回は“反射”について話してみたいと思います。 このネタは<インピーダンスマッチング>でもお話しましたが、そのときは感覚的な説明をさせてもらったので、今回は少し技術的に説明をしたいと思います。 インピーダンス整合とは? “インピーダンス整合”とか“インピーダンスマッチング”と言う単語は高周波回路を設計した人なら一度は聞いたことがあると思います。整合とは“整い合う”なので、どことどこのインピーダンス […]

反射 (5)

反射の周波数特性と波形 Sパラメータと反射 今回もSパラメータについてもう少し紹介したいと思います。 S11が入力側(左側)の反射量を示すなら、S22は出力側(右側)の反射量を示します。 そしてS21が入力から出力への(左から右への)電力伝達量を、S12は出力から入力への(右から左への)電力伝達量を示します。 Sパラメータの中で先ず注目するのは、S21ではないでしょうか。 Sパラメータで、LSIの […]

反射 (6)

反射を使って何かを調べると言うと・・・TDRという測定方法があるのをご存知ですか? “TDR”をGoogleで検索すると・・・ホテルご予約の案内。東京ディズニーリゾート・・・の略でもあるのですが(汗) ここではTime Domain Reflectometry の略です。 TDRという測定法 直訳すれば「時間軸の反射測定」となります。今まで反射の波形を時間軸で説明してきたのに何をいまさらと思われる […]

反射 (3)

前回までは“反射”がどの様に波形に影響を与えるか過渡解析を使って説明をしてきました。今回は小信号解析(AC解析)も使ってもう少し反射について説明したいと思います。 過渡解析を使わず、AC解析を用いる 線形解析ができるのか確認 “反射”と言うと進行する波と反射する波があり、それらが重なり合うので、なんとなく線形解析が出来ないような気がするのですが、どうなるか確認してみたいと思います。 前回使った回路 […]