ディー・クルー・テクノロジーズ Blog

bookmark_borderAIモデルを開発する(AI×IoT トイレ見守り④)

無人TOF画像とリアルタイムのTOF画像を比較することで、人の位置や状態を判断できるのであれば、AIも同様にそれを判断できるはずです。この考えを基に、シンプルなAIモデルを開発しました。

前回の記事はこちら

AIモデルの仕組み

このAIモデルは、以下の3つの状態を検出できるように設計されています。

  • 空の個室 – TOFセンサーの値から人が存在しないことを検出し、トイレが使用されていないことを示します。
  • 使用中の個室 – TOFセンサーの値から立っているまたは座っている人を検出し、トイレが使用中であることを把握します。
  • 転倒した人 – TOFセンサーの値から床に倒れている状態を検出し、緊急事態であることを示します。これは迅速な対応を必要とします。

さらに、より高度なケースとして、トイレに座ったまま体調不良になった場合などには、タイムアウト検出機能を設けました。具体的には、「トイレに座ったまま15分以上動きがない」といった条件でこの異常を検知し、見守りアラートを発することが可能です。

PoCにおけるAIモデルの構成図

今回のAIモデル開発は非常にシンプルなものに徹しました。以下にPoCにおけるAIモデルの構成図を示します。

AIモデルの入力(左端)

このモデルには、以下の2つの入力があります。

  1. リアルタイムのTOF画像 ‐ 状態(立っている、座っている)を示す画像。
  2. 無人のTOF画像 – トイレが空いている状態を示す画像。

AIモデルの構成(中央)

このAIモデルは、次の2つのパートから成っています。

  1. 特徴 抽出パート – 画像から特徴情報を抽出します。
  2. 判断 パート – 抽出された特徴情報をもとに状態を判断します。

AIモデルの出力(右端)

また、出力は下記の3つです。

  1. 転倒状態の合計人数 – 床に倒れている人の数。
  2. 正常な状態の合計人数 – 立っているまたは座っている人の数。
  3. 検出された合計人数 – 検出された全ての人の数。

AI モデル学習を実行する

AIモデルは教師あり学習を用いて学習されます。モデルを学習させるためには、入力データと出力データの2種類のデータが必要です。教師あり学習とは、正解を逐次教えることで学習を行う方法です。

  1. 入力TOFデータ – TOFセンサーから取得した画像データ。
  2. ラベル(出力)– 出力データとして、検出された合計人数、正常な状態の合計人数、転倒状態の合計人数を使用します。

AIモデルが学習するステップは?

 AIモデルの学習ステップは以下の通りです。

  1. TOF画像をAIモデルに入力し、AIモデルの判断結果を正解データと比較します。
  2. AIモデルを更新し、正解に近い判断ができるように調整します。。

このように、プロセスはシンプルなのですが、賢いAIモデルを生み出すためにはこのプロセスになんと、数万枚の画像「データ」とそれ以上の反復学習が必要になる場合があります!

実用的なAIソリューションを作ることは挑戦ですが、最大の課題はAIモデルそのものではなく、「データ」です。

次回は、私がどのようにしてトイレのためのAI学習用「データ」を収集したのか、その方法についてお聞かせいたします。

bookmark_border2025お花見

毎年恒例!ディー・クルーのお花見!

皆さん、ディー・クルーのお花見がやってきましたよ!🌸 今年もこの楽しい行事が行われることに、私たちのワクワク感は最高潮です。金曜日の朝は大雨だったため、「今年はどうなるのかな?」とドキドキしましたが、なんと、20年間で開催できなかったのはたった1回だけ!毎年、イベントの日はなぜか天候に恵まれているから、雨天延期なんて考えないのが私たちの社風です。

さて、予想通りと言うべきか、昼前には太陽が顔を出してくれました!気温もどんどん上昇し、まるで初夏のような心地よい陽気に。どうやら、この暖かさが桜にも影響したのか、朝のつぼみたちがいつの間にか、宴会が始まる頃には見事な7部咲きに。🌼

この美しい桜のもと、みんなで楽しむお花見は、暖かくて楽しいひとときになりました!差し入れで頂いた美味しい酒と貴重などら焼き “セシボン”を楽しみながら、仲間たちとの笑い声が響く中、春の訪れを心から楽しみました。来年もまた、この素敵な瞬間を一緒に過ごせますように!

bookmark_borderTOFセンサーとは?その仕組みとトイレ見守り活用方法を徹底解説(AI×IoT トイレ見守り③)

前回記事からの続きです。前回記事は↓からどうぞ。

近年、スマートフォンや自動運転車、産業用ロボットなど、さまざまな分野で使用される技術が急速に進化しています。その中でも「TOFセンサー」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

TOFセンサーは、低コストで解像度も粗めなので、安全でプライバシーに配慮したトイレ見守りも可能になっています。本記事では、TOFセンサーとは何か、その基本的な仕組みから具体的な活用方法までをプロフェッショナルな視点で解説するとともに、PoCの製作を通じ、効率的なトイレ見守りシステムを提案します。

TOFセンサーの概要

TOFセンサー(Time of Flight Sensor)は、物体までの距離を正確に測定する技術です。「Time of Flight」とは「飛行時間」を意味し、光や電波が発信されてから物体に反射して戻ってくるまでの時間を計測することで距離を算出します。この技術は、高精度な距離測定が可能であり、様々な応用分野で利用されています。

TOFセンサーの技術

TOFセンサーでは、短い光パルス(通常は赤外線)が物体に向けて発信されます。パルスが物体に反射して戻ってくるまでの時間を高精度で計測し、その時間から距離を算出します。高速での距離測定が可能であり、動く物体の検出にも適しています。

このTOFセンサーはアクティブセンサーであるため、暗所などの環境でも使用できます。 センサーのTX(送信)部はレンズ技術を用いて赤外線をバースト送信(図の緑線)し、8ピクセルの平面グリッド列を形成します。

TOFセンサーの画像(8ピクセル)

物体に反射した赤外線はRX(受信)レンズを通過し、赤外線検出器のアレイに導かれます(図の赤線)。検出器は、一定の時間間隔ごとに赤外線の到達時間と数を記録します。 その出力は、時間間隔ごとの赤外線光子数のヒストグラムとなります。このヒストグラムのピーク情報と時間データを用いることで、各検出器ごとの物体までの距離を算出できます。赤外線光の速度は光速と同じであるため、センサーは非常に短い時間間隔で計測します。

TOFセンサーでトイレ見守りPoCを作る

TOFセンサーをトイレの天井に設置します。通常は高さ2.2メートルから2.8メートルの範囲に配置されます。

下図中央のようなレイアウトだと、左図のように壁やトイレなどの特徴がセンサー画像に映りますが、それらの位置は分かっているため、TOF画像で見ても理解はしやすいです。

ただし画像の解像度が低いため、トイレの曲面などの細かい形状は認識できません。

トイレ内の物体の動きはどう判断されるのか

一番右の図の無人のトイレ個室のTOF画像と、それぞれ人がいる状態の画像をリアルタイムに比較することで、個室内に何かがあることが判断できます。

  1. 無人
  2. オレンジ色のピクセルは、人が立っているエリアを示します。
  3. 黄色のピクセルは、人が座っているエリアを示します。
  4. 緑色のピクセルは、人が倒れているエリアを示します。

このように、低解像度のTOFセンサーでも、トイレ内のどこかに何か(または誰か)がいるかを推測できます。また、物体の大きさや高さ(天井に近いのか、床に近いのか)も推測可能です。ただし解像度のため、センサーのみでそのものずばりを人か否かと判別することまではセンサーではできません。この点は予めご理解ください。。

AIモデルの登場

このように無人のトイレのTOF画像と他のリアルタイムのトイレのTOF画像を比較するだけで、人間が見て物体(人)の位置や状態を判断できるのであれば、AIを使っても同様に判断できるはずですね。この考えをもとに、私はシンプルなAIモデル を開発しました。次回はそのAIモデルについてお話しします。

bookmark_border広島大学大学院 小池教授がAgriFood SBIRピッチ・マッチング2025で「グッドビジネス構想プレゼン賞」を受賞!!

広島大学大学院 小池教授がAgriFood SBIRピッチ・マッチング2025で「グッドビジネス構想プレゼン賞」を受賞!!

生物系特定産業技術研究支援センター等が主催するイベント「AgriFood SBIR ピッチ・マッチング2025」において広島大学大学院 統合生命科学研究科の小池一彦教授が産学官連携で進める研究開発テーマのプレゼンを行い、登壇した45社の中から見事「グッドビジネス構想プレゼン賞」を受賞しました。

AgriFood SBIR
https://agrifoodsbir.jp/

自律型揚水装置による養殖カキの増産を目指す

小池教授の研究開発テーマは、自律型揚水装置によって養殖カキの増産を目指すものになります。
近年、カキの養殖場においては水質改善によってカキの餌となる植物プランクトンに必要なリンや窒素などの栄養が不足する状況となっていますが、小池教授は海底の泥や水にこれらの栄養分と植物プランクトンのタネが豊富に含まれていることに着目し、太陽光発電によってポンプを駆動して海底の泥と海水をくみ上げる揚水装置を地元の機械メーカーと共同で開発しました。

広島大学 小池教授(左)と小職

太陽光発電量に応じたポンプの駆動制御と、海水モニタリングを実現

ディー・クルー・テクノロジーズ(株)は2022年度よりこの研究開発テーマに係らせていただき、太陽光発電量に応じたポンプの駆動制御と、LPWA通信を活用した海水温度の常時モニタリング実現に尽力して参りました。
今回の受賞について、小池教授のご厚意で弊社ホームページへ掲載することとなりましたので、こちらでお知らせさせていただきます。


小池教授、受賞おめでとうございます & ありがとうございました!!

bookmark_borderAI×IoTでトイレ見守りシステムを作る(2)

トイレ見守りシステムの2回目です。今日は見守りを可能にする技術の変遷についてお話します。

前回の記事はこちら↓

技術革新がスマートトイレ見守りを可能にした理由とは?

この20年間で、モバイル産業、IoT、AI の急速な発展により、私たちの生活は大きく変わりました。そして、これらの技術の進歩は スマートトイレ監視システム の実現にも大きく貢献しています。

では、どのようにしてここまで進化してきたのでしょうか? その鍵の1つは モバイル産業がけん引した、センサー技術、マイコン(MCU)、そしてAIの進化 にあります。

モバイル産業が技術革新牽引したセンサーとは?

技術革新の大きな原動力となったのが、モバイル産業 です。スマートフォンの進化とともに、メーカーは より小型で低コスト、かつ省電力なセンサー の開発を進めてきました。その結果、以下の技術が大きく発展しました。

  • MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)センサー – MEMSセンサーは、小型化された加速度センサー、ジャイロセンサー、マイクなどの複雑なデバイスを含みます。これらのセンサーは、ミリメートル単位のサイズでありながら、高精度かつ高感度な測定機能を提供します。例えば、加速度センサーは、自動車の安全システム、スマートフォン、スマートウォッチなど、幅広い用途で利用されています。また、ジャイロセンサーは、デバイスの向きや角度を正確に測定できるため、ゲームコントローラーやドローンの操縦システムなどで重要な役割を果たしています。さらに、MEMS マイクは、音声認識や通信機器において高い性能を発揮します。
  • パッシブイメージセンサー – 従来のRGBカメラやサーマルカメラは、高価な機器に依存していましたが、技術の進歩によってコストが大幅に下がり、ますます多くの消費者が利用できるようになりました。この変化は、スマートフォンのカメラ機能の向上だけでなく、他の分野でも応用が広がっています。たとえば、パッシブイメージセンサーは、セキュリティシステム、医療用診断機器、さらには農業における作物モニタリングなど、多岐にわたる応用が見込まれています。これにより、ユーザーは手軽に高品質なイメージデータを取得できるようになり、情報の可視化や的確な判断を行うための手助けとなっています。
  • レーダー、LiDAR、TOFセンサー – レーダー、LiDAR(Light Detection and Ranging)、そしてTOF(Time of Flight)センサーは、もともとモバイルデバイスや自動車向けに開発された高度なセンサー技術です。特に人の存在を検知する用途において、そのプライバシーを守る機能が注目されています。レーダーは、非接触で対象物の移動を捉えることができ、交通管理や安全装置として広く使われています。また、LiDARは、レーザーを用いて周囲の詳細な3Dマップを生成することができ、これにより自動運転車両の進化に貢献しています。TOFセンサーは、光の飛行時間を測定することで、距離や深さを高精度で計測できるため、拡張現実(AR)やバーチャルリアリティ(VR)といった分野でも重要な役割を果たしています。

このように、携帯電話業界が推進した省電力化、低コスト化、センサーサイズの小型化の3つは、ドローン、XR、VR、ウェアラブルなどの他のビジネスの起爆促進剤となりました。

MCU(マイコン)と組み込みAIの進化

センサーが進化する一方で、それを処理する マイコン(MCU: Microcontroller Unit) も急速に進歩しました。これにより、スマートトイレ見守りシステムのようなエッジAIデバイスの開発が可能になりました。このシステムは、使用者の健康状態や行動をリアルタイムで監視し、データを解析することで、予防医療や健康管理に寄与します。従来のクラウドベースのシステムに依存せず、デバイス自体で直接データ処理を行うことができるため、迅速なフィードバックとプライバシーの保護が実現されます。

  • 省電力で高性能な32ビットMCU が、センサーや画像データをリアルタイム処理 できるようになりました。
  • 一部の企業では MCUとセンサーを一体化 し、さらなる小型化と効率化を実現しました。ハードウェアの複雑さが軽減され、製造コストも削減されます。これにより、より多くの企業や開発者がエッジAI技術を活用しやすくなり、様々な産業での応用が広がります。
  • IoT向けのAI対応チップ の登場により、AIを活用したエンベデッドシステムの開発が容易になりました。データの収集、処理、分析を行うための計算能力を持ちながら、従来のMCUよりもさらに小型・低消費電力を実現します。

7〜8年前までは、32ビットMCUでAIを処理することはその処理能力に限界があり、実用的ではありませんでした。しかし現在ではこうした技術の進歩により、デバイス上でAIアクセラレータを内蔵したMCUがAIモデルを直接実行することが可能になっています。この進化により、リアルタイム分析が可能になり、従来のクラウド依存型のアプローチから脱却することができるようになり、より迅速な意思決定を可能とし、さまざまな業界での応用が期待されます。

AI対応MCUチップの構成イメージ

⓵シングルパッケージソリューション
②マルチパッケージソリューション

見守りシステムにおける、AI活用の可能性とは?

なぜスマートトイレ見守りにAIが必要なのか?

「そもそも、なぜトイレ見守りシステムにAIや機械学習が必要なのか?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。その答えは、センサーデータの処理が極めて複雑だから です。従来のアルゴリズムでは、転倒検知や動作検知を高精度に実現することが難しい のです。AIを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 高精度な検知 – AIは、従来のアルゴリズムでは見逃しがちなパターンを認識できる。これにより、より正確に異常事態を検出することができ、利用者の安全を向上させます。
  • 適応性 – AIモデルは、学習を重ねることでより正確な検出が可能に。様々な環境や状況に応じた柔軟な対応が可能となります。
  • 自動的な特徴抽出 – ルールをいちいち手作業で作らなくても、AIを利用すればデータから自動的にパターンを学習し、精度の高い判断が可能となります。

ただし、AIは万能ではありません。最も重要なのは 「正しいデータを用意すること」 です。データの質が悪ければ、AIモデルの学習精度も低下します。そうならないような学習データの収集と管理が成功の鍵を握ります。

スマートトイレ見守りの未来

センサー、MCU、AIの進化 により、プライバシーに配慮したスマートトイレ監視システムが実現可能になりました。今後、さらなる技術革新により、以下のような進展が期待されます。

  • よりコンパクトで低コストなソリューションの登場
  • より高精度なAIモデルによる検知の向上 IoTやクラウドとの統合によるさらなる利便性向上

次回は、スマートトイレ見守りの実験の様子や、実験に使用したTOFセンサーについて解説します。

bookmark_borderハードウェアアクセラレーションの徹底比較

システムインテグレーター(SIer)やソリューション企業にとって、クライアントからの要望は多岐にわたります。最近の技術トレンドであるAIやIoTの普及に伴い、データを活用して業務価値を最大化し、新たなビジネスモデルを構築したいというニーズが急増しています。しかしながら、データ処理の遅さや秘匿性の確保といった課題は、クライアントの生産性向上のボトルネックとなっています。こうしたニーズに対して、SIerやソリューション企業の提案として有効な「ハードウェアアクセラレーション」についてご紹介します。

どんな種類のハードウェアアクセラレーションがあるのか?

クライアントが速度に関して課題を挙げるとき、高速処理のためのハードウェア導入(ハードウェアアクセラレーション)が有効な場合があります。

ここでは主なハードウェアアクセラレーションの手法について比較してみましょう。

1. CPU(Central Processing Unit)

CPUは一般的なプロセッサで、小数の高性能コアを持つため、シリアル処理に強みがあります。オフィスアプリケーションや軽量なウェブブラウジングなど、一般的な作業に利用されますが、並列処理には限界があります。

2. GPU(Graphics Processing Unit)

GPUは、多数のコアを持つため、大量のデータを並列処理するのに優れています。主にグラフィックスの生成や機械学習に利用されることが多く、処理速度を大幅に向上させられます。TensorFlowやPyTorchなどのライブラリからも活用され、大量データの高速処理を実現します。

3. FPGA(Field-Programmable Gate Array)

FPGAはプログラマブルなハードウェアで、特定の処理に特化した効率的な処理が可能です。特にリアルタイムデータ処理や医療イメージングに用いられ、高速かつ柔軟なソリューションを提供します。

4. ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)

ASICは特定のアプリケーション向けに設計された集積回路で、高速で効率的な処理が可能です。ただし、設計や初期投資に高コストが必要で、柔軟性に欠ける点もあります。

ハードウェアアクセラレーションの選択で何を重視すべきか?

これらのハードウェア技術はそれぞれ異なる強みを持っています。最適な選択とは、求められる性能、コスト、開発リソースによって異なるため、各シナリオに応じた評価が不可欠です。いずれの対策でも、投資には限りがあるため、コストパフォーマンスを考慮した導入が求められます。

1. CPU(Central Processing Unit)

アーキテクチャは 一般的なプロセッサであり、少数の高性能なコアを持つ。複雑なタスクを順次処理するのに優れている。シリアル処理に強いが、並列処理能力は限定的で 一般的なコンピュータアプリケーションや制御タスクに利用されます。例えばシングルスレッド性能が求められるため、高速なプロセッサが必要なWordやExcelなどのオフィスアプリケーションはCPUで動作します。また、ウェブブラウザはHTML、JavaScript、CSSなどの軽量な処理を行うため、CPUの能力が重要です。さらに、家電製品や自動車の制御に使われる 組み込みシステムやIoTデバイスな制御システムでは、一定の処理をシリアルに実行する必要があります。

2. GPU(Graphics Processing Unit)

CPUの通常処理では重すぎる演算や並列タスク処理を、GPU(Graphics Processing Unit)に肩代わりさせ、効率良く管理・実行する技術です。CPUと連携して、重要な処理や重い処理、またタスクの依存関係を考慮して、効率よく順序だててGPUへ割り当てる手法をGPUスケジューリングと呼びます。

GPUは多数のコアを持っており、同時に多くのスレッドを処理することができるため、大量のデータ処理や並行処理に向いています。用途としては、ゲームや映画のグラフィックスの生成に使用され、高速な3Dレンダリングを実現します。例えばNVIDIAのGeForceシリーズは、リアルタイムグラフィックスレンダリングに特化しています。また、大量のデータを並列処理する能力を活かして、機械学習・ディープラーニングにおいて、トレーニングプロセスを加速します。例えばTensorFlowやPyTorchなどのライブラリでは、GPUを活用することでモデルのトレーニング時間を大幅に短縮します。また膨大なデータセットを高速に処理して分析するため、HadoopやApache Sparkなどのフレームワークと組み合わせてビッグデータで利用されます。

2. FPGA(Field-Programmable Gate Array)

アーキテクチャ: プログラマブルなハードウェア、「FPGA」を用いて、特定の処理の重いタスクを効率的に処理する方法です。四則演算や命令分岐などGPUでは効率的に処理できない特定のアルゴリズムに対するパフォーマンスを最大化できます。

音声認識や画像処理、通信でデータをリアルタイムにデジタル信号処理するために使用されます。また、超音波診断装置やMRI装置など、高速かつ柔軟な処理が求められる医療イメージングに使用されます。また高速取引(HFT)では、取引アルゴリズムをFPGA上で実行することで、ミリ秒単位での取引が可能になります。このような特定の計算処理に非常に効果的ですが、設計にはある程度の時間とFPGAにおけるハードウェア・ソフトウェアの専門知識が必要です。しかしそうした専門家による工夫次第ではスパコンを凌駕する演算能力を発揮させることができることがFPGAの大きな特長です。

3. ASIC

ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)は、特定のアプリケーションや用途向けに設計された集積回路です。特定のタスクに最適化して設計されているため、一般的なプロセッサに比べて処理速度が非常に高速です。これにより、高度な演算やデータ処理が迅速でかつ省電力です。特定の機能に特化した設計のため、必要な回路だけを集約でき、チップのサイズを小さくすることができます。

一方ASICの開発には高額な設計費用と時間がかかり、小ロット生産に向かないので、少量生産や汎用性の低い用途には不向きです。またASICは一度設計すると変更が難しく新たな機能追加や改善ができないので、設計段階での柔軟な設計変更にも対応しづらいです。さらに設計から製造までには時間がかかるためスピードが求められる設計開発には不向きです。このようにASICは特定のアプリケーションに対して非常に優れた性能を発揮しますが、設計コストや柔軟性の面でのトレードオフに注意する必要があります。

ハードウェアアクセラレーションで最も重視すべきポイント

それぞれのハードウェアアクセラレーション技術は、特定の用途や要件に応じて強みが異なります。最適な選択は、求められる性能、コスト、開発リソースなどによって異なるため、具体的なニーズに応じて評価することが重要です。これらの用途を理解することで、プロジェクトや研究において最適なコンピューティングリソースを選択する際の指針となります。ただしいずれの手段でも、クライアントが重視するのは、秘匿性が担保されていること、高速化が実現できること、それでいてリーズナブルなコストであることは重要な選択ポイントとなります。

ディー・クルー・テクノロジーズのFPGAソリューション

弊社には極めて専門性の高いFPGA設計ができるエンジニアが在籍しております。演算処理の圧倒的な高速化を求める方に、2タイプのハードウェアアクセラレーションでデータ処理の未来を切り開くソリューションをご提供できます。クライアントが直面しているデータ処理の課題に対して、是非私たちの革新的なハードウェア及びファームウェアソリューションをお試しください。

1. 低コストでの導入

大規模な投資は不要。コスト効率の高いソリューションで、企業の利益を最大化します。

2. 高い秘匿性

データを社内で処理するため、セキュリティの確保が可能。機密性の高い情報を安心して扱えます。

3. 高速化の実現

大量かつ複雑なデータ処理において、従来の方法に比べて数倍から数十倍の処理速度を誇ります。

⓵ FPGA高速化ソリューション

FPGAで難解な科学計算を高速で解きたい。元々柔軟性やカスタマイズ性の高いこのハードウェアをベースにし、演算処理の実行は弊社開発の専用プログラムで表現した「ソフトウェアとハードウェアの融合」した方式です。このメリットは特定の計算タスクに特化したハードウェアプログラム構成により、GPUよりも高速な処理速度を実現。カスタマーに要求されるリアルタイムでのデータ処理が可能です。

② QALMOⓇ

最先端の疑似量子アニーリング技術を駆使し、FPGAで複雑なデータセットの最適化を実現します。従来のアルゴリズムでは対処しきれない問題に対して、効率的かつ迅速な解を提供します。

bookmark_borderAI×IoTでトイレ見守りシステムを作る(1)

急速に変化する日本社会、求められるデジタル変革

日本社会は大きな変革の時を迎えています。若年層と高齢層の人口バランスが変化し、労働可能な人口が減少する一方で、高齢者の割合は急速に増加しています。このような社会構造の変化に対応するため、今生活設備の自動化やデジタル変革(DX)が不可欠になっています。デジタル変革にはコストが重要な課題の1つです。新しいソリューションを導入する際は、初期費用だけでなく、長期的なサポートコストも考慮し、費用対効果の高い選択をすることが求められます。

こんにちは。私は、ディー・クルー・テクノロジーズで「ハードウェア、センサー、処理技術(アルゴリズム・AI)、そして通信技術(ワイヤレスなど)」を組み合わせることで、コストの課題に対応できるソリューションを提供可能と考えているエンジニアです。 今回は、テクノロジーの力で、変化する社会に柔軟に適応し、より持続可能な未来を実現していけることを皆様にも感じてもらいたく、このブログを寄稿いたしました。

トイレみまもりシステムとは? ー今、トイレ監視が求められる理由

近年、病院や高齢者介護施設、パチンコ店、カフェ などでのトイレ監視システムの重要性が高まっています。それらの目的はシンプルで、利用者の異常な状態をできるだけ早く検知し、迅速な対処を可能にすることです。もし命に係わるような緊急時であったときは、わずかな遅れが健康や深刻な影響を及ぼす可能性がありますので、なおさらこうした対策が求められているのです。

トイレは 人目の届かない空間 であり、利用者が困っていても気づきにくい場所です。病院の患者、介護施設を利用する高齢者、パチンコ店などの娯楽施設やカフェのお客様 などが、万一お一人でトイレを利用中に急な体調不良が発生した場合、気づかずに放置されてしまい、場合によっては命にかかわるという高いリスクが常に伴います。

だからこそ、そこにトイレにIoTがあれば、お一人で利用していても、それぞれの環境で 迅速な異常検出を行って場合によっては命を救うこともできるかもしれない、と考えています。

盗撮と勘違いされないようにトイレを見守るには?

トイレの監視システムでは利用者の状態をセンサーで検出するという仕組みが必要です。しかし、盗撮・盗聴などの悪質行為と勘違いされないように配慮しなければなりません。ここが以前ブログでお伝えしたカメラを使った駐車場監視とは違ったトイレ見守りの難しいところです。

カメラ・マイクはご法度!

さて、利用者の行動を監視するには、結論から言うと次のような検知機能が求められます。

  • 占有検知 – トイレが利用者によって使用中かどうか
  • 動作検知 – 利用者に異常な動きがみられないか
  • 転倒検知 – トイレ内で利用者が倒れていないか

これらの検知を、カメラやマイクを用いずに、実施すること。これができれば、異常時に適切な対応ができる仕組み を作ることが可能になります。

トイレ見守りにたいする街の施設の課題感とは?

  • 病院・高齢者介護施設の課題
    • 病院では、看護師がナースステーションから複数の病室を監視 することが一般的です。しかし、監視システムの届かない、トイレの中で患者に異変があったとしても、すぐには気づけません。
    • 患者さんのプライバシーを守りつつ、異常な静止状態や転倒を自動で検知し、看護師に通知できるシステムを導入すれば、これによりプライバシーを守りながら患者さんの安全を確保 できます。
  • パチンコ店などの娯楽施設の課題
    • 医療・介護スタッフが常駐しているような設備であれば、まだ人的にリスク回避が可能ですが、医療スタッフが常駐しているわけではない、パチンコ店では、長時間座って遊技するお客様が多く、トイレをずっと我慢していたり、たまに立ち上がってトイレに行って用を足しているときに、お客様の中には体調を崩されてトイレ内で倒れるといったケースがあるそうです。

実際に娯楽施設の運営サイドでは、こうしたシチュエーションにおいてお客様の健康を守るために、異常検知システムが求められているようです。私もパチンコ店のような環境でこそ、IoTシステムによる異変の早期発見がより重要なキーになるのでは、と考えています。

パチンコ店が求めているトイレ見守りシステムとは?

さて、お店では、大きく分けて3つのお客様の異常を検知できるシステムを求めているそうです。

  1. トイレ内での体調不良による意識喪失
  2. 異常に長い滞在時間による健康リスク
  3. 転倒・転落事故の発生
トイレで慌てて転倒!

こうした緊急事態をプライバシーに配慮した環境でシステムが検知し、スタッフに通知すれば、迅速な対応が可能です。パチンコ施設側も安心安全なお手洗いの提供という付加価値も提供できます。

スマートなトイレ見守りシステムはどうあるべきか

さて、こうした状況をカバーする、スマートな見守りシステムとはどうあるべきでしょうか?

何はなくともプライバシー配慮型であること

繰り返しになりますが、トイレ監視システムの導入にあたっては、プライバシーの確保が最優先事項 です。監視にはカメラを使用せず、高解像度のRGBカメラやサーマルカメラの導入は避けるべき です。その代わりに、最近進化した別のセンサー技術を活用することで、プライバシーを守りながら監視を行えます。また、大規模施設もおおいこうした設備では量導入が見込まれるため、システムには 低コストでスケーラブルな設計 も求められます。優れた監視システムにするには以下の条件が必要です。

加えて3つのシステム条件が必要

  • 低コスト – IoTシステムの導入において、最も重要な点の一つは低コストです。病院や企業は限られた予算内で効率的に運営を行う必要があります。そのため、導入時のコストが抑えられ、手頃な価格設定であることが求められます。これにより、さらなる機会を捉えやすくなります。
  • スケーラブル – もう一つの条件はスケーラビリティです。多くの施設や部門に対して、スムーズにシステムを展開できる能力があることが重要です。つまり、必要に応じて規模を拡大したり、異なる環境に適応することができるシステムが望まれています。
  • 高精度 – 最後に、高精度もIoTシステムの重要な要素です。過検知や誤検知を防ぎ、正確に異常を検出する能力は、信頼性のある運用に欠かせません。特に医療機関では、患者の安全を守るためにも、精度の高いデータ収集が求められます。

これらの条件を考慮しながら、IoTシステムの導入を進めることで、より効率的で安全な運用の可能性が広がると考えます。

スマートトイレ見守りを可能にする技術とは?

プライバシーに配慮しながら、コストを抑え、確実に異常を検知できる仕組みを構築する技術が進化することで、病院やパチンコ店、に限らず、介護施設などさまざまなレベルの個室の安全性が向上します。 次回は、それら技術の進化についてみていきましょう。

bookmark_border東京大学大学院 青西教授が、ディー・クルー・テクノロジーズ(株)がFPGA技術協力したコヒーレント・イジングマシン(量子人工脳)をIEEEに論文投稿

コヒーレント・イジングマシン(量子人工脳)の研究者で、非常に汎用性の高いFPGA実装型サイバーコヒーレントイジングマシン(サイバーCIM)を開発した、東京大学大学院 新領域創成科学研究科の青西教授が、このたび共同研究者とともにその成果をIEEEに論文投稿されました。

 今回発表のサイバーCIMは、従来のFPGAシステムでは実現できなかったCDMAマルチユーザー検出器やL0圧縮センシングなどのアプリケーションを可能となり、その汎用性の高さが特長です。GPU実装に比べ演算速度が10倍以上となり、クラスタリングなどの並列処理によりさらなる演算速度向上も期待されます。
 ディー・クルー・テクノロジーズ(株)は、CTO長澤が中心となって今回発表のサイバーCIMへFPGA実装技術を提供。青西教授のご指導のもと、サイバーCIMの高速演算実現をサポートし、本論文にも名を連ねさせていただきました。本研究へ技術貢献する機会を与えてくださった大西先生はじめ共同研究者の皆様に感謝いたしますとともに、本論文発表を契機に青西先生の量子人工脳研究がさらに発展することを祈念いたします。

論文掲載サイトを開きます(外部サイト) https://ieeexplore.ieerg/document/10759637

bookmark_borderシステムLSIのブレイクスルー技術③ 動的電圧周波数スケーリング(DVFS)(3)

こんにちは。今日は、DVFSの元となった、動的電圧スケーリング(DVS)開発の背景をお伝えします。

動的電圧スケーリング(DVS)とは?

近年マーケットからLSIの低消費電力化が強く求められていく時代でありながら、従来SoCのSPECで規定されていた設計補償動作電圧では、本来欲しい動作電圧に比べて大きなマージンを含んだ電圧が必要となり、それが低消費電力化の障害となっていました。

そこでDVSが登場したのです。一言で言うと、DVSは、SoC内のクリティカルパスが動作するぎりぎり最小の電源電圧Vddを適応的にSoCに供給する技術です。どういうことか分かりやすくするため、動的電圧スケーリング(DVS)開発の背景を図示しました。

図1 動的電圧スケーリング(DVS)開発の背景

左側が従来の設計補償動作電圧、右側がDVSです。SoCにおけるプロセスばらつき、温度変動、電源電圧変動、経年劣化等のworst条件を満足させるため、本来必要な動作電圧に比べ無駄に大きかった動作保証電圧の閾値を、右のDVSではクリティカルパスが動作するギリギリ+αの最小電圧をアダプティブにSoCに供給するため、動作電圧を低減し省電力化に貢献できます。

レプリカによるクリティカルパス監視がDVS技術の肝

図2にプロセスばらつき/温度変動等に対応したDVSを紹介します。SoC内部のクリティカルパスと同等の遅延時間を有するレプリカ回路を用意し、レプリカの遅延時間がクロック1周期内に入るギリギリ最小の電源電圧をSoCに供給します。

図2 DVS(プロセスバラツキ/変動対応)SoCの構成(特開2000-216337を参考に弊社作成)

無論電源電圧供給ではTsu/Thを考慮しますが、こうしたレプリカによるクリティカルパスモニターが、設計マージンの最小化を可能した結果、低消費電力化が実現しています。

DVSの効果

DVSは従来型に比べどの程度省電力化に効果があるのでしょうか?

図3にDVSの効果を示します。近年はMOS トランジスタの微細化により、サブスレッシュホールド・リーク電流が無視できなくなります。従来の固定電圧方式では、低Vthサンプルでリーク電流の増大に伴う消費電力増加が大きな問題になります。一方でDVSを採用すると、低Vthであっても回路の高速化を図れるため、電源電圧を低減でき、低消費電力化が図れますので、製品の消費電力SPEC低減に貢献できます。

  • MOS動作周波数 Fmax ∝ VddVth)・μ/ L2
  • 微細化するとリーク電流増大→リークが問題となるVth小サンプルをDVSで補償
図3 DVS有り、無しにおける消費電力効果の比較

DVFSによる最小電源電圧供給

DVSとDVFSの違いは、一言で言うとプロセスばらつき等のworst条件において、電圧だけでなく、動作周波数も考慮に入れて最小電源電圧を供給できる点です。図4にばらつき対応DVFSのブロック図、図5にばらつき対応のDVFSによる最小電源電圧供給を示します。

図4 ばらつき対応DVFSのブロック図

DVFSは、プロセスばらつき/温度変動/動作周波数に応じて、SoCが動作する最小限の電圧を適用的に供給します。SoC内蔵のCPUがレプリカからの遅延情報を電圧指示に変えるのですが、これがMPU/GPUの場合は負荷検出部及びVt検出部(Ring Osc)からの情報がレプリカに与えられます。

図5 ばらつき対応のDVFSによる最小電源電圧供給

ばらつき対応DVFSであれば、動作周波数に応じリーク電流が大きくなる条件で電源電圧を下げるので、リーク電力が保証されます。すなわち、Worst条件に応じて動的にLSIが動作可能な最低限の電圧を供給します。この結果リーク電流を含めて消費電力を最小化できます。

まとめ

最後にDVFSのまとめを示します。

1.プロセッサ系のMPU/GPU/SoCでは素子バラツキ対応を含めたDVFSが幅広く使われている。
2.DVFSは負荷状態に応じて、動的に電源電圧、クロック周波数を制御する。
3. 素子バラツキを考慮したDVFSは低消費電力化の効果が大きい。
4. DVFSは、今後プロセッサのみならず各種SoC(ASIC)にも幅広く使われていく。

いかがでしたでしょうか。この記事がLSIの低電力化における皆様のご理解の一助に慣れればうれしいです。

bookmark_borderUVをセンサで計測してみよう!⑦ ~外で実際に動作を確認してみよう ~実験編

なかなか実験の日程の調整ができず、実験日は2024/9/26(木)。夏?のぎりぎりになってしまいました。

作成したUVセンサを傘につけ実験

気象庁の計測値でみると、こんな感じです。

12時から20分ほど、会社近くの日産スタジアムに行くまでの見晴らしがよいところで実験しました。

ただ当日は晴れではあったのですが、太陽の周辺に雲がありまた風もあったのでなかなか同環境での実験ができませんでした。秋晴れ! という日にも実験してみたいですね。

気象庁での紫外線情報をリファレンスにオフセットをかける予定でしたが、実際に外にでて試しに測定してみたところセンサ値の紫外線情報にかなり差があり、今回はオフセットなしにして紫外線対策グッズでどうセンサ値が変わるかを確認したいと思います。

やっぱりリファレンスになるデバイスほしいですねー。

試した日傘(私物)はこの2つ

同環境での実験が難しかったので、試したのは2種の日傘だけになってしまいました。

①裏地が黒の日傘

②麻生地の日傘

麻生地のほうはデザインが気に入っておりましてかれこれ3年以上は使用しています。なので紫外線対策という面では効果が薄くなっている自覚はしています。。。デザインが好きなので買い替える予定はありませんが(^^)

では実験結果です。

実験結果

①裏地が黒で99.9%カットと保証がされていた日傘UVインデックス値の結果

②麻生地の日傘のUVインデックス値の結果

日傘(内)は、日傘(外)のUVインデックス値より大きく下がることが確認できました! しっかり紫外線防止効果があることが分かります。

また、お気に入りの麻生地の日傘も外に比べ約90%近く下がっているのは、個人的に大満足です。また快晴のときにまたいろいろなパターンで実験してみたいですね。

最後に、IoTの設計開発についてご相談したいことがございましたら、遠慮なくこちらのフォームにてお伝えください。

秋も紫外線はまだまだ強い日がありますから、日傘を使いつつ気を付けて過ごそうと思います。いつか、来年の夏の暑い晴れた日に実験再チャレンジしてご報告したいです! ではでは!