エミッタフォロア(その1-2)

今回は「エミッタフォロア(その1-2)」です。 エミッタフォロアがピーキングを出すことを計算で求める エミッタフォロアは主にバッファとして使う便利な回路ですが、ときどきピーキングを出して(時には発振して) 僕らの頭を悩ませてくれます。特に負荷が容量性(コンデンサがついている)の時は危険度が増します。 前回は、計算の途中までしかできてなかったので、今回はそのやり直しをしたいと思います。 今回は少しモ […]

エミッタフォロア(その1-1)

今回は「エミッタフォロア(その1-1)」です。 エミッタフォロアとは? エミッタフォロアは、別名コレクタ接地回路とも言います。これはコレクタ電圧が動かない(つまり接地している)からそう呼びます。他にベース接地やエミッタ接地と言った物がありますが、その話は別の機会にするとして、今回はこのエミッタフォロアについて話してみます。英語で書くとemitter follower、直訳は”エミッタが […]

負帰還 (1)

今回はPLLの元となる「負帰還」について話してみたいと思います。 負帰還は何かを制御するときの基本中の基本です。これを理解していないと、回路が不安定になり時には発振し、大きな問題を引き起こしたりします。 負帰還とは 負帰還回路の”帰還”とは、信号が戻ってくるから帰還といい、戻ってくる値が入れた信号に対して負(つまり、反対)なので、負帰還といいます。 信号Aは処理Aを経由して […]

LSI開発 エラーは無くならない

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LSIを開発した後、そのLSIがきちんと動作しているかを確認することを僕たちは「評価」と呼んでいます。 この評価で、大きな喜びの瞬間があります。それは、信号が疎通する、つまり送ったデータがエラーせずに受信できた瞬間です。単純な回路よりも、複雑で要求されている特性が厳しい時はその喜びは何ともいえません。 そんな風に感じる私は・・・少し変なのかも知れないです(汗) さて、信号が通ってエラーが無くなった […]

アナログ回路図の記号

寒い毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。 会社(横浜です)の前の通りにある木が枝だけになってしまって、ねぐらにしていた鳥たちは今どこで過ごしているのか気になっている、今日この頃です。 皆さんはアナログの回路図って見たことがあるでしょうか。線がジグザグになっていたり、棒が3本あってまるで囲まれている記号がある図面です。最近は全く無いですが、昔はテレビの後ろのパネルには何か図面が貼り付けてあっ […]

Mixer-ミキサー

長い間暖めていた回路の話を始めたいと思います・・・それは Mixer(ミキサー)です。 その原理こそ数式で知ってはいたものの、深い動作のレベルでは納得の出来てない回路でした(今でも理解は足りないのですが)。 Mixerは混合器とも言い、2つの周波数を混ぜるからこの名前が使われています。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B7%E5%90%88%E5%99%A8_ […]

電源フィルタ (3)

電源フィルタの部品の寄生素子 寄生素子は必ず発生する 今回は電源フィルタを構成する部品の寄生素子分を含めた場合について紹介したいと思います。寄生素子とは、素子に寄生するものなので、出来れば無いほうが良いのですが、実際には必ず寄生素子が存在します。寄生素子はその物理的な構造やサイズなどから決まり、例えば、インダクタにはコイル以外に抵抗やコンデンサが寄生しています。 図 1 具体的な値は以下のような値 […]

電源フィルタ (2)

電源フィルタの弊害対策を考える 前回は電源フィルタの設計は意外と難しくて、雑音を除去するはずの電源フィルタが、逆に雑音や過剰な電圧を発生させてしまう回路になってしまう事があると紹介しました。 今回はその対策を考えてみたいと思います。 コンデンサとインダクタの挙動変化を知る 急激な電圧低下に耐えられないコンデンサ 前回の回路は負荷に流れる電流のピークを10mAとしていましたが、最初の電流でいきなり電 […]

電源フィルタ (1)

今回は電源に入れるフィルタについて紹介したいと思います。 なぜフィルタが必要なのか フィルタは雑音を取り除く 電源になぜフィルタなどと面倒なものを入れるかと言うと、電源が理想的ではないからです。シミュレーションで使う電圧源や電流源はこの世の中にはありません。実際の電源は電圧や電流だけではなく出力インピーダンスも有限で周波数に依ってその値も変わります。また、色々な雑音が混じっています。 特にほんのわ […]

反射 (5)

反射の周波数特性と波形 Sパラメータと反射 今回もSパラメータについてもう少し紹介したいと思います。 S11が入力側(左側)の反射量を示すなら、S22は出力側(右側)の反射量を示します。 そしてS21が入力から出力への(左から右への)電力伝達量を、S12は出力から入力への(右から左への)電力伝達量を示します。 Sパラメータの中で先ず注目するのは、S21ではないでしょうか。 Sパラメータで、LSIの […]