FPGAで数理最適化をスピードアップ ③ ― 演算精度検証とプログラム並列化実装の効果

FPGAによる演算高速化の3回目です。今回は演算精度検証と導入効果についてお伝えします。 前回までの記事はこちら。 演算精度検証:評価基準の設定と「EPS Rate」の導入 さて、演算精度の検証は極めて重要な工程です。特に倍精度浮動小数点(64bit)演算を用いる場合、ソフトウェア(Python)とハードウェア(FPGA)では、演算の順序や内部処理の積み上げ方が異なるため、数学的な理由からある程度 […]

FPGAで数理最適化をスピードアップ ② ― マイクロプログラム化と回路実装

FPGAで数理最適化をスピードアップ ② ― マイクロプログラム化と回路実装

FPGAによる、数理最適化における演算スピード高速化の記事2回目です。 今日はマイクロプログラム化とメインプログラム開発についてお話します。前回の記事はこちら。 FPGA内処理概要 簡単な演算(乗算)を例に、今回のマイクロプログラムを動かすFPGA上の回路構成と、そこで実際にどのようにデータが処理されるのかをステップで示しました。 数式(X = A × B)での演算フロー 具体的な処理イメージを持 […]

FPGAで数理最適化をスピードアップ ① ― なぜGPUではなくFPGAなのか?

シミュレーション時間増大という課題に挑戦する 現代の産業の研究開発において、複雑な現象から最適解を導き出す「数理最適化」は競争力の源泉です。しかし、数理モデルの複雑化等に伴う「計算時間の増大」が意思決定を遅らせる大きな壁となっています。この課題を打破すべく、我々が持つFPGAの演算高速化プログラム開発技術を、進化的アルゴリズム(Evolutionary Algorithms, EAs)の1つである […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法⑤ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

今回は、ΔΣ ADCシリーズの最終回。ノイズ伝達関数と、モデル化についてご紹介します。 前回の記事はこちら。 第8章 ノイズ伝達関数(NTF)計算 前章ではオーバーサンプリング比(OSR)と変調器の次数を決めました。 次に行うべき工程が ノイズ伝達関数(NTF:Noise Transfer Function)の設計です。 NTFは、ΔΣ変調器の「ノイズをどう通し、どう抑えるか」を数学的に表したもの […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法④ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

本章では、前章で解説したΔΣ ADCのシステム設計工程(①〜④)を1章ずつ掘り下げて解説していきます。 前回の記事はこちら 第6章 仕様の決定 前章で示したように、ΔΣADCの設計は 「仕様 → OSR・次数 → NTF → モデリング」 の順で進めることが重要です。このうち最初のステップである「仕様の決定」は、後続の設計全体に影響するもっとも重要な工程です。ここで求められるのは、単なる「〜bit […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法③ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

前章では、ΔΣADCの振る舞いが「フィードバック制御系」と同じ原理で動いていることを説明しました。 本章では、そのフィードバックループを構成する具体的なハードウェア要素について整理します。 第4章 ΔΣADCの構成要素 ΔΣADCは、「少ないアナログ回路で高精度を実現する」という特徴を持っています。構成要素は大きく 積分フィルタ(積分器)・コンパレータ・ディジタルフィルタ の3つです。これらがルー […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法 ②― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

さて今日は、ΔΣ ADCの2回目です。ΔΣの理論の肝であるオーバーサンプリング、そしてノイズシェーピングのアプローチを、量子化ノイズとの関係を交えながら詳しく解説します。 前回1回目の記事はこちらです。 第2章 オーバーサンプリング ◆オーバーサンプリングとは オーバーサンプリングとは、信号の帯域幅よりもはるかに高い周波数でサンプリングすることです。通常のナイキスト系ADCでは、ナイキスト周波数を […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法 ①― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

第1章 ΔΣ ADCとは ΔΣ(デルタシグマ)ADCは、少ない回路構成で高精度(16bit以上)なA/D変換を実現できるA/Dコンバータです。基本構成は、積分器・量子化器(コンパレータ)・ディジタルのフィードバック回路から成り立っており、時間的に平均を取りながら精度を高めるという考え方に基づいています。 ◆ナイキスト系ADCとΔΣ ADC いわゆるナイキスト系ADC(SAR型やパイプライン型など) […]

大電流・低電圧環境に対応する電源IC ― DCDCコンバータを進化させるIPCの取り組み③

前回は、DAA技術のIPCにおける活用事例について2つご紹介しました。今回は残る3つ目の環境モニタを使った補正についてご紹介します。 Case3:環境モニタを使った補正 最後は、温度や電源電圧といった外部環境に応じて補正する方式です。温度センサーなどの環境モニタから得られた値をもとに補正演算を行い、アナログ回路に反映させることで、温度や電源条件が変わっても安定した測定や制御が可能になります。 IP […]

大電流・低電圧環境に対応する電源IC ― DCDCコンバータを進化させるIPCの取り組み②

こんにちは。前回はIPCの取り組みの概要と、そこで使われるDAA(Digitally Assisted Analog)技術についてお伝えしました。 (前回の記事) 今回は、DAA技術の適用例と効果についてお伝えします。 DAA(Digitally Assisted Analog)技術の適用例と効果 IPCでは、このDAA技術を活用し、アナログ特性の補正を複数の方法で実現しています。具体的には、以下 […]