ΔΣ ADCの基礎と設計手法⑤ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

今回は、ΔΣ ADCシリーズの最終回。ノイズ伝達関数と、モデル化についてご紹介します。 前回の記事はこちら。 第8章 ノイズ伝達関数(NTF)計算 前章ではオーバーサンプリング比(OSR)と変調器の次数を決めました。 次に行うべき工程が ノイズ伝達関数(NTF:Noise Transfer Function)の設計です。 NTFは、ΔΣ変調器の「ノイズをどう通し、どう抑えるか」を数学的に表したもの […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法④ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

本章では、前章で解説したΔΣ ADCのシステム設計工程(①〜④)を1章ずつ掘り下げて解説していきます。 前回の記事はこちら 第6章 仕様の決定 前章で示したように、ΔΣADCの設計は 「仕様 → OSR・次数 → NTF → モデリング」 の順で進めることが重要です。このうち最初のステップである「仕様の決定」は、後続の設計全体に影響するもっとも重要な工程です。ここで求められるのは、単なる「〜bit […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法③ ― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

前章では、ΔΣADCの振る舞いが「フィードバック制御系」と同じ原理で動いていることを説明しました。 本章では、そのフィードバックループを構成する具体的なハードウェア要素について整理します。 第4章 ΔΣADCの構成要素 ΔΣADCは、「少ないアナログ回路で高精度を実現する」という特徴を持っています。構成要素は大きく 積分フィルタ(積分器)・コンパレータ・ディジタルフィルタ の3つです。これらがルー […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法 ②― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

さて今日は、ΔΣ ADCの2回目です。ΔΣの理論の肝であるオーバーサンプリング、そしてノイズシェーピングのアプローチを、量子化ノイズとの関係を交えながら詳しく解説します。 前回1回目の記事はこちらです。 第2章 オーバーサンプリング ◆オーバーサンプリングとは オーバーサンプリングとは、信号の帯域幅よりもはるかに高い周波数でサンプリングすることです。通常のナイキスト系ADCでは、ナイキスト周波数を […]

ΔΣ ADCの基礎と設計手法 ①― 制御理論から読み解く高精度A/D変換

ΔΣ ADC

第1章 ΔΣ ADCとは ΔΣ(デルタシグマ)ADCは、少ない回路構成で高精度(16bit以上)なA/D変換を実現できるA/Dコンバータです。基本構成は、積分器・量子化器(コンパレータ)・ディジタルのフィードバック回路から成り立っており、時間的に平均を取りながら精度を高めるという考え方に基づいています。 ◆ナイキスト系ADCとΔΣ ADC いわゆるナイキスト系ADC(SAR型やパイプライン型など) […]