ディー・クルー・テクノロジーズ Blog

bookmark_border技術交流会「技術市場」

D-CLUEでは今、月1回2テーマで技術交流会を続けています。

この技術交流会は社内では「技術市場」と呼んでいますが、各エンジニアが研ぎ澄ましてきた技術を、今までのエンジニアと新しく仲間に加わったエンジニアとがわかりやすく伝えあっていく場のことです。D-CLUEには多彩な経験をもつエンジニアが加わっています。すべてのエンジニアに共通するのは、これまでの開発経験で培った専門技術を元にいままでにない付加価値の高い仕事をしていきたい、という思いを持っていることです。

私たちは「合わせミソ」というとても大事にしている開発手法があります。この実現にはまず、専門分野以外の技術にも精通していることが重要です。この「技術市場」の面白いところは、エンジニア同士が、互いの技術を教えたい、学びたいと有志で集っていて、この「合わせミソ」を上手にすすめ、互いに理解できる技術分野の裾野を拡げる=”技術ののりしろ”を大きく強くすることができるのではないか、と考えてます。

さて、これまでに、この交流を通じて、当社製品である量子イジングFPGA「Qalmo」超音波診断ワイアレスLSI「MACADAMIA」をはじめ、これまでのD-CLUEの開発で培った様々な技術のポイントについて、極めてきたエンジニアが順番に講師となってレクチャーをしてまいりました。

D-CLUEの技術をパワーアップさせること。そして、難しい技術の挑戦ができるように準備すること。

そのために、コミュニケーションを続けて技術研鑽してまいります。

技術交流会「技術市場」での技術紹介の様子

D-CLUEが大事にする、”合わせミソ”、”技術ののりしろ”とは?

さてこのブログで書きました2つのキーワードですが、皆様には耳慣れない言葉かもしれません。当社エンジニアがお客様と仕事をするうえでとても大事にしている言葉で、動画でもご紹介しております。よろしければご覧ください。

bookmark_border社員歓迎会

先日、この秋に新しくわが社にJOINした方々3名の歓迎会を催しました。

わが社の宴会でいつもお世話になっている仲町台駅すぐのイタリアン、ラ・パッパ様を貸切りさせていただきました。(スタップの方々、いつもありがとうございます!)

ラ・パッパ様の名物はピザとナポリタンスパゲッティ。おいしすぎておかわりが来てもすぐにお皿がからっぽになる人気ぶりだったのでうっかりお写真は撮れませんでした(笑)

普段オフィスの机では静かにパソコンや機材に向き合って仕事をしている面々ですが、こうした会社イベントになると、ごらんの通り一人ひとりが次々に話相手を変えながら、わいわいがやがや積極的にコミュニケーションを楽しむので、あっという間に時間が過ぎていきます。途中D-CLUE好例の余興(大変盛り上がります!)を挟みながら、お腹も心もたっぷりと満たしてとてもにぎやかな夜を共に過ごすことができました。

お店の皆様と社員によるハートフルな歓迎で、JOINしたメンバーもD-CLUEの面白さを体感いただけたかな、と思います。

bookmark_borderハイルドライバー方式の振動子をツイータに搭載。D-CLUEオリジナル ハイレゾスピーカを展示

ハイルドライバー式スピーカセット
シリンダー型ハイレゾスピーカ。中央はメディア再生用アンプ。

今や音楽視聴はデジタルが当たり前という時代ですが、逆にアナログレコードが再ブームで非常に良く売れているという話をよく耳にします。その理由はいろいろあるようですが、1つには、デジタル音源でカットしている超音波領域が再生でき、これが心地よいと思う人が増えたこともあるようです。

これは、近年登場したハイレゾオーディオの特長とも共通します。

今回は、そんなハイレゾ音源が再生でき、当時国産スピーカーでは存在していなかったハイルドライバー(AMT(Air Motion Transformer)とも言います)方式を採用した弊社オリジナルスピーカーセットについてD-CLUEエンジニアの渡辺さんにお伺いしました。

渡辺さんは回路設計エンジニアでありながら、趣味でもうすぐ50年になるオーディオに関する幅広い知見がある方で、オーディオ機器や電子楽器の開発者に対して様々な知見を提供してこられました。

ハイルドライバー方式(Heil Driver)で独自開発

D-CLUEが2017年に開発したこのスピーカーは、弊社に参画する前の当時の渡辺さんが、当時国内メーカが採用していなかったハイルドライバー方式として独自開発していたツイータを、D-CLUEが当時の自治体ベンチャー補助金を得ながら、共同でスピーカーに仕立てたものです。

DCT渡辺さん

D-CLUEオリジナル ハイレゾスピーカーの特長

音量や生産効率を重視した当時主流のコーン型を採用したスピ―カーと違いハイルドライバー方式を採用した本スピーカには以下のような特長があります。

  • 一般的なスピーカーにみられるお椀のような振動子(音の発生源)とちがい、薄くて軽いフィルムを蛇腹状にした特殊な振動子をマウントしています。
  • 打楽器の音抜けが良く、中高域の立ち上がりも素早い。例えばバイオリンのような弦楽器や鳥のさえずりなど繊細かつリアルな音源をくっきりと鮮明に再現します。
  • 平面波という、中高音域の音が均一遠くまで同じように出せるという特長があります。均一で減衰の少ない再生音が、演奏の奥行き感と臨場感をもたらし、可聴位置を選ばない360度立体音場再生を可能にします。

ハイレゾはさらに心身をリラックスさせる効果もあるそうで、大学研究機関と一緒に当社のスピーカーを使って検証実験も行われたそうです。

ツイータ部。スリット内に蛇腹状のハイルドライバー型振動子が見える

大手オーディオメーカー視聴会での評価

「先ず音を聞くと打楽器のリアルさに誰もが一番気が付くと思います」と語ってくれた渡辺さん。

私も実際に楽器演奏のハイレゾ音源を聞いてみました。ドラム音がクリアに耳に入ってきますし、弦楽器は力強く伸びがあります。打楽器・高音域が得意という渡辺さんの言う通りでした。雨上がりの山の自然音源に変えてみると、木の葉から滴る水滴のパラパラという音は打楽器のような粒立ち。小鳥の声は本当に頭上でさえずっているようで、音の素人の私でも強いリアル感、臨場感を感じました。

実際に当時の音響メーカー何社かに対し、実機のプレゼンテーションを行ったそうです。その担当者さん達の評価についても教えてくれました。

  •  バイオリンの音色の立ち上がりが良い。
  •  打楽器の音(と仕上がり)が素晴らしいです。
  •  ギターの高音が良く、スピーカー素材のカラレーションが良い。
  •  現在主流となっているツイーターの金属的な音がしない。
  •  素材の泣きのような音が一切しない。癖がなく素直に音が出ている
  •  スピーカーの素材感を感じさせない、自然な音がする。
  •  再生音の情報量がとても多い。

私も聞いてみて納得しましたが、その当時のオーディオのプロの方々の客観的な評価も素晴らしかったのですね。

仕様概要

本スピーカーの仕様概要をまとめました。

形式:2WAY シリンダー型バスレフ
中高音域:コンパクト型ハイルドライバー
低音域 :8cmコーン型ウーファー
出力音圧レベル:85dB/W (1m)
周波数帯域:70Hz~50KHz(-10dB)
クロスオーバー周波数:2KHz

弊社展示ルームにてリスニング可能

このほど渡辺さんに実機を調整いただいたあと、現在弊社の展示ルームに設置。再生デモをお楽しみいただけるようにしました。弊社にお越しの際はぜひお試しください。