開発事例

システムプロセッシング事業

量子コンピューティングマシン「Qalmo ®」

量子アニーリング方式から着想を得た組み合わせ最適化問題を解くアルゴリズムを、PCIカード上のFPGAに搭載しました。量子コンピューティングをもっと身近にすることを目指し、汎用PCを用いたイジングマシンを開発中です。

システムプロセッシング事業

カスタムプロセッサ開発

私たちは汎用、カスタム、専用と全てのタイプのプロセッサー開発をカバーしています。特にカスタムプロセッサの開発には自信を持っています。私たちはカスタムプロセッサ開発ツールである、Synopsys社認定のASIP Designer(注)サービスパートナーです。

(注)カスタムプロセッサーの統合開発環境。

システムプロセッシング事業

創薬専用 特殊プロセッサ開発

ASIP Designerを適用した開発事例になります。 特殊演算器を搭載した専用チップを大規模に並列処理し、スパコンを凌駕する計算速度を実現しました。 なお、プロセッサーはライセンスフリーのRISC-Ⅴプロセッサーをベースにしています。

分子シミュレーション専用計算機「MDGRAPE-4A」

システム電源事業

高性能電源IC/モジュール

(IPC : Intelligent Power Converter)

5Gを始めとする通信インフラや8K画像の普及に伴い、高性能プロセッサーやFPGAの需要が伸びてきます。これらのデバイスは最先端プロセスが適用されるため低い電源電圧で大電流の電源が必要になります。 私たちは、これらの高性能デバイス向けの電源制御ICと、そのICを搭載した電源モジュールを開発しています。

30A出力のDCDCコンバータを2ch搭載し、60Aまで供給可能です。 デジタルとアナログのハイブリッド制御方式を搭載し、周辺部品の削減と高い負荷電流急変耐力を実現しました。

システムアナログ事業

最先端超音波診断装置用 超音波LSI

私たちは今まで培ってきたアナログ回路設計技術とデジタル回路設計技術を「合わせミソ」で融合させ、高度医療分野で使用する最先端の超音波診断装置に搭載する高性能LSIを開発し、量産しています。

心臓病の手術に使われる超音波診断装置は体外からのセンシングが困難であるため、体内の食道から心臓の動きをセンシングする必要があります。 そのため、通常の超音波診断装置(エコー)とは異なり、約2000個の超音波振動子と接続されるLSIを、内視鏡のような細いくだの先端に搭載する必要があります。 LSIは性能だけでは無く大きさや消費電力、信頼性などの厳しい要求を満足する必要があり、私たちの総力を結集し完成させました。

システムアナログ事業

超低消費電力ワイヤレス超音波プローブ用カスタムLSI

最先端の超音波診断装置用LSIで培った技術を基に、下記のようなハンディタイプの超音波プローブ用カスタムLSIを開発中です。

超音波診断は、医療現場だけではなく介護施設や救命救急現場に拡大することが予測され、ハンディタイプの超音波プローブのニーズが高まると考えられます。 現場のタブレット端末などで簡単に超音波エコーの画像を確認するためには、電池動作が必須となりますので、独自の技術によりカスタムLSIの低消費電力化と 小型化を実現いたします。

システムアナログ事業

高速インターフェース受信マクロ開発

通信インフラの整備と8K映像に普及に伴い取り扱うデータ量が爆発的に増加してきています。これらのニーズに応えるために、基板上の別のLSIへのデータ伝送や 基板間の高速インターフェースに対応する高速アナログ回路を開発しています。

LSI内部の寄生デバイスだけではなく、LSIの組立で使うワイヤーボンディングの寄生インダクタ、LSIを搭載する基板のパターンまで開発当初から考慮して設計することで、後戻りややり直しを未然に防ぐことが重要です。 また、常に最適な伝送特性を得るために、伝送路の周波数特性を補正するイコライザー(等化器)を搭載することも可能です。

高速伝送IoTシステム事業

高速インクジェットプリントシステム用制御基板

D-CLUEが保有している高速伝送技術とFPGA開発技術を基に、産業用超高速インクジェットプリンターの制御基板を開発し、量産しています。

インクジェットプリンターヘッドに送る信号のタイミングを高精度で制御することで、 複数のプリンターヘッドを物理的に離れた場所に設置しても、1ピクセルもズレずに連続した印刷を可能にしています。 この技術はインクジェット方式だけではなく、超高速レーザープリンターの制御基板にも応用されています。

高速伝送IoTシステム事業

作業員見守りシステム

夜中に単独で作業している従業員が倒れたことを検知して、不幸な事故を未然に防ぎたい。そんな要望を頂き開発したシステムです。

作業者(見守り対象者)の腕や腰に付けたセンサーが作業者の異常(転倒など)を検知して、離れた場所の管理センターに作業者の位置とともにアラームをあげます。見守り対象エリアに設置する中継器には太陽光パネルを装備していますので、電源工事が不要で信頼性の高いメッシュ型の無線通信ネットワークが構成できます。 なお、腕時計型のセンサーは作業者の心拍数などのバイタル情報の収集も可能です。

高速伝送IoTシステム事業

篏合音検知システム

さまざまな製造工場の現場では、私たちが想像する以上の騒音下で作業をしています。例えば、自動車の組立工場では数百ものコネクターを確実に嵌合させなければならないのですが、嵌合音はほとんど聞こえません。そのような環境でも確実の嵌合音を検知して作業ミスを防止するシステムとして開発しました。

高性能マイクと信号処理技術を組み合わせた腕時計型の装置が嵌合音を検知し、作業者に知らせます。ここには、私たちが得意とする信号処理技術が活かされており、周囲の騒音にかき消されて人の耳には聞こえない嵌合音を確実に検知しています。 また、検知した結果は無線で管理システムに送信できますので、作業ミスをしたまま次の工程に進めてしまうことを未然に防ぐことができます。