超音波センサ

超音波センサとは

超音波センサとは、超音波を利用して物体までの距離や有無を検出するセンサです。

超音波センサは、センサヘッドから超音波を発信し、対象物から反射してくる超音波を受信します。発信から受信までの時間を計測することで、対象物までの距離を求めることができます。

圧電素子に交流電圧を印可すると機械振動により超音波を発生し、物体から反射した超音波が当たると電気信号に変換されます。

超音波センサの原理

超音波センサは、圧電素子による圧電現象を利用しています。 圧電現象は、機械的な振動を電気信号に変換する現象であり、振動の共振周波数が超音波帯域である素子を使用します。 超音波センサでは、圧電素子に交流電圧を印加することで振動させて超音波を発生させます。 また、反射した超音波を圧電素子で受けることで電気信号に変換します。

超音波センサの特長

超音波センサの特長は、以下のようにまとめることができます。

メリット

  • 光学式センサで検出できない透明帯を検出できる
  • 小型化や低消費電力化が可能

デメリット

  • 検出確度が伝搬する媒体(空気、水)、物体の形状に依存する
  • 圧電素子自体が振動するため、外部からの振動や衝撃に弱い

超音波センサ開発のポイント

超音波センサ開発のポイントは、以下のような要素に注意する必要があります。

  • 超音波の周波数
    周波数が高いほど分解能が高くなりますが、減衰も大きくなります。 対象物の大きさや距離に応じて適切な周波数を選ぶ必要があります。
  • 超音波の指向性
    指向性が高いほどノイズや干渉も少なくなりますが、検出範囲が狭くなります。 対象物の位置や形状に応じて適切な指向性を選ぶ必要があります。
  • 超音波の反射率
    反射率は対象物の材質や表面状態によって異なります。 反射率が低い場合は、超音波の強度や感度を調整する必要があります。
  • 超音波の伝播速度
    伝播速度は温度や気圧などの環境条件によって変化します。 伝播速度の変化は距離の測定誤差に影響しますので、 伝播速度補正やキャリブレーションを行う場合があります。

超音波センサAFEとは

超音波センサAFEとは、超音波センサのアナログフロントエンド(Analog Front End)のことです。 超音波センサAFEは、超音波センサヘッドとデジタル信号処理部の間に位置し、以下のような機能を持ちます。

  • 超音波の発信
    圧電素子に交流電圧を印加して超音波を発生させます。
  • 超音波の受信
    圧電素子からの電気信号を増幅・フィルタリング・整形してデジタル信号に変換します。
  • 超音波の同期
    発信と受信のタイミングを制御します。
  • 超音波の測定
    発信から受信までの時間や強度を計測します。

超音波センサAFEは、超音波センサの性能や精度に大きく影響します。 超音波センサAFEの設計や選択には、超音波センサの用途や仕様に合わせて注意する必要があります。

超音波センサによる課題解決例

●事例1「超音波診断装置用LSI開発」

課題

医療用超音波診断装置向けのLSI開発が求められていました。多くの振動子を制御し、かつ消費電力を極限まで減らす必要がありました。

解決策

当社が得意とするミックスドシグナル技術により、消費電力を抑えつつ、多チャンネルのトランシーバー(送受信回路)を搭載した超音波診断装置用LSIを開発することができました。

●事例2「測距センサ市場対応に向けた改善提案」

課題

某半導体メーカーは、自社のセンサモジュールを改善し、市場投入を図りたいと考えていました。そこで課題対策を検討する業者を探していました。

解決策

当社は、課題を解決するための独自の提案を行い、他社と差別化を図ったモジュール開発を行いました。当社のシステム技術、アナログ/デジタル技術のすべての知見を投入し、フィールド測定による検証を実施した結果、その解決策が機能していることを証明した上で、新しい方式を提案しました。

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