超音波検査は、超音波を対象物に当て、その反響を映像化する画像検査法です。その超音波検査を行う装置が超音波検査装置です。
X線画像検査などとは異なり、被曝の心配がないため、放射線管理も不要で、医療分野で広く利用されています。医療分野で使われているものは、人体の体表から体内に超音波を発信し、戻ってくる反射波(エコー)を受信し、画像データとして処理します。その画像を見ることで、病変の有無や、大きさ、形状、深さなどを通して、腫瘍や炎症、結石などを診断しています。
超音波検査装置を開発するポイントは、医療機器の場合は特に精密さが求められるので、高い技術と知識が必要である点です。
さらに、小型化して体内に入れるプローブにおさまるものを開発する必要もあるため、超音波検査装置では、小型化する技術と工夫も求められることがあります。
当社では、最先端の超音波診断装置や超音波プローブの診断装置に使用するLSI(大規模集積回路)の開発実績を持ちます。
小型化という要望に対して極小サイズ化するとともに、世界最高レベルと呼ぶべき超高解像度を実現しています。
●事例1「最先端超音波診断装置用LSI開発」
課題
医療用の超音波診断装置の開発が求められていました。高度医療機器に求められる高い信頼性を確保しながら、人間の食道に入る大きさで、多数の振動子を制御したいというニーズがありました。また、火傷を防止するために消費電力を極限まで減らす必要もありました。
解決策
当社は、高い信頼性のある、最先端超音波診断装置用LSIを開発しました。優れたアナログ・デジタルMIX技術を用いて、ビームフォーミング(※)を実現。多チャンネルのトランシーバー(送受信回路)に搭載することで、世界最高レベル極小サイズと超高解像度を実現。結果、超低消費電力化して、発熱を極限まで抑制しました。
※ビームフォーミング:無線通信において、特定の方向における電波の送受信を行うことを可能にする技術のこと。
●事例2「ワイヤレス超音波プローブ用LSI開発」
課題
医療用の超音波プローブにおいて、次の3つの課題がありました。一つは、診断装置と接続するケーブルを無線化するということ、二つ目は高性能を維持しつつバッテリーで十分な時間動作し、手に持ちやすい形状と大きさするということ、三つ目は複数種の超音波プローブに一つのLSIで対応できるということです。
解決策
当社は、この3つの課題をすべて解決するワイヤレス超音波プローブ用LSIの開発に成功しました。無線化に対応するために、高性能、超低消費電力、小型を実現。レジスターを変更することで、複数種の超音波プローブに対応することが可能です。
超音波検査装置開発のアウトソーシングはディー・クルー・テクノロジーズにお任せください。
これまで培った技術を集約し、高い信頼性を保ち、超音波検査装置の極小化など市場ニーズに即した開発により、
貴社の課題解決に貢献します。