スパコン向けCPU開発

スパコン向けCPU開発とは

スパコンとは、スーパーコンピューターの略称で、一般的なコンピューターでは対応が困難な、大規模で高度な計算を高速に行うことができるところに特徴があります。スパコンは主に研究機関や企業などで活用されています。搭載するCPU(中央演算処理装置)は、一般的なコンピューターと比較して、圧倒的に高速な処理能力をもっており、種類によってはCPUを約15万個つないだ構造となっているものもあります。

スパコン向けCPU開発のポイント

スパコンの開発については、高機能であるがゆえに、高度な知見と技術が必要とされ、適切な開発環境と共に、それに対応できる技術者が求められます。

特にCPUは、分析を行うスパコンの性能(速さ、規模の大きさ、複雑さ)を左右します。またCPUをはじめとしたプロセッサ間の通信機能もスパコンの性能を決める重要な要素となるためこの点も留意して開発を進める必要があります。

ディー・クルー・テクノロジーズのスパコン向けCPU開発の特長

当社は、創薬専用スパコンの心臓部のプロセッサ開発を行った事例があります。専用命令LSI(Large Scale Integration/大規模集積回路)を開発し、大規模並列化を行ったケースです。通常のスパコン(汎用的大規模演算)では高速化ができないという課題をお持ちの場合にも対応可能です。

この特殊演算器を搭載した専用命令LSIを大規模に並列処理することで、候補物質の分子シミュレーションでスパコンを凌駕する計算速度を実現しました。
開発に用いた技術には、プロセッサアーキテクチャおよび命令セットの最適化、演算器アルゴリズム設計技術、ネットワーク(ルーター)最適化、高速BUS設計、インテリジェントメモリ設計技術などがあります。

設備が最高のパフォーマンスを発揮するためには、思い切ってコアLSIを刷新するのも一つの方法といえます。しかしながら、投下コストに見合う生産性改善が見込めるかどうかは、重要なポイントです。当社では、設計柔軟性と処理性能のバランスを考慮したカスタムプロセッサによる刷新プランをご提案しております。

スパコン向けCPU開発による課題解決例

●事例 スパコン「分子シミュレーション専用計算機」LSIの大規模並列化

課題

理化学研究所では、「分子シミュレーション専用計算機」で創薬開発のシミュレーションを実施することとなりました。そのため、10万原子で0.2μ秒/日のシミュレーションが実施できる現状を、5倍以上の1.1μ秒/日の設定で実施できるように処理を高速化する必要がありました。

解決策

当社では、この分子シミュレーション専用計算機の特殊演算器を搭載した専用命令LSIを開発。2017年に理研はこのLSIを大規模に並列処理した専用計算機「MDGRAPE-4A」を完成し、分子シミュレーションにおいて当時の汎用スパコンを凌駕する計算速度を実現しました。この装置は新型コロナ抗ウイルス約開発等にも活用されています。

スパコン向けCPU開発のご相談はディー・クルー・テクノロジーズへ

スパコン向けCPU開発のアウトソーシングはディー・クルー・テクノロジーズにお任せください。
これまで培った技術を集約し、貴社の課題解決に貢献します。

お問い合わせはこちら