アルゴリズムとは、何らかの問題を解決するために考えられた手順や計算方法のことです。アルゴリズム開発では、どのようにして問題を解決するかという方法や手順を考え、その問題解決の手続きを一般化します。一度アルゴリズム開発を行ってしまえば、継続的にその特定の問題がパターン的に解決できる機器やサービスを作ることができます。
アルゴリズム開発といっても、さまざまな分野があります。
例えばデジタル信号処理のアルゴリズム開発を行う場合のことを考えてみましょう。
デジタル信号に含まれるノイズや特定の信号抽出の必要性などの問題が生じたとします。その際、ノイズ除去や特定の信号抽出を実施するためにはどのような手順や計算方法で行えばいいのかを考えることが、アルゴリズム開発です。
開発のためには、デジタル信号処理といった対象となる分野に必要な知識を多分に備え、開発経験も豊富に持っている必要があります。
当社は、デジタル信号処理からのアルゴリズム開発に強みがあります。
センサーで拾った特定音の特徴を当社独自のデジタル信号処理によって解析し、可聴音へと変換するアルゴリズムを開発することができます。
これを応用して、たとえば工場現場等の音の識別が困難な高ノイズ環境下でも、ある特定音の識別を可能とすることが可能です。
実例として、工場作業者が腕に身に着けるウェアラブル検知デバイスにアルゴリズムを実装したケースがあります。デバイスのマイクで拾った音を、アルゴリズムが篏合(かんごう)※と判断したときに作業者が身に着けたイヤホンからクリック音を発生させて工場作業者に聴かせることで、成功/失敗の判断を可能としました。
※コネクタ等の組み合わせる対象に対して、正しく挿入すること
●事例1 作業音検知装置
課題
ある製造工場では、ハーネスなどの嵌合が成立しているかどうかを判断するための基準が存在しておらず、熟練工が複数人で確認作業を実施することで、品質基準を満足させている状況でした。工場内は騒音等の外乱要因が存在するため、嵌合成立の判断要因である嵌合音が聞こえにくい実状で、複数人でしか篏合を判断できないため人員不足の問題につながり、生産工程でのボトルネックになっておりました。
解決策
デジタル処理信号のアルゴリズム開発を行い、作業音検知装置を開発しました。腕に装置を装着し、有線イヤホンを通して音を聞き取る仕組みです。結果、熟練工でなくても周囲の騒音にもかき消されず自身の作業音を自ら確認できるようになりました。また、作業音データを収集することで、作業工程をデータ分析し生産管理指標に用いることもできます。
アルゴリズム開発のアウトソーシングはディー・クルー・テクノロジーズにお任せください。
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